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聞かれるのですが、バツは現状否定のバツ、フォは4、四国です。私は愛媛県松山市から参りました。
なぜ私自身タイムダラーに興味をもったかをお話ししたいと思いますが、18年半アメリカに住んでいて、10年前(86年)に日本に帰ってまいりました。その頃、高齢者問題にとても興味があったのですが、松山では話し合いの場がなく、たまたま今日コーディネーターをしている田中さんが長寿社会文化協会を東京で設立され、そこでいろいろ勉強をさせていただきました。田中さんを通じてアナ・ミヤレスさんを知ることができました。
そしてNHK松山局でボランティア特集の番組でアナ・ミヤレスさんをわざわざマイアミからお呼びしたわけでしたが、その時にボランティアで通訳をさせていただいたのが縁で、お友だちになりました。アナ・ミヤレスさんに直接タイムダラーのことを聞きまして、1時間1点、とても単純なボランティア方式、これは面白いと思い、さっそくマイアミに勉強に行きました。それから私自身タイムダラーに没頭しているわけですが、実は私自身の仕事は総合企画会社で、諸々の企画関係の仕事をしております。以上です。

 

田中 ありがとうございました。柿本さん、お願いします。

 

●高齢化社会活性化の柱は都市の元気な高齢者

 

柿本信夫
私は福岡経済同友会の事務局に勤めております。この経済同友会というのは、全国で42都道府県に同じような組織がありまして、その地域の経営者が加入されています。加入の条件は、会社をバックにしてはものが言えないけれど、同友会という組織は個人の経験と自覚、個人の見識でものを言う、そういう意味では本音の部分で議論ができる組織でございます。そして組織のいろいろな活動を事務局で私どもが支えています。私が今日のシンポジウムに呼ばれたのは、実は福岡経済同友会で「高齢化社会活性化の柱は都市の元気な高齢者」という提言を出していて、このなかでボランティアの重要性というのを1つ指摘しているわけです。
私個人のいろいろなことをついでに言うと、今日皆様にお配りしている資料のなかに経歴を書いてありますが、実は九州経済調査協会が同友会の事務局を引き受けています。それで私は九州経済調査会に入社はまして、調査部で高齢化問題を取り扱っていました。ちょうど10年前(86年)になりますが、九州・沖縄の高齢化問題の調査を担当しました。経済地帯別に高齢者の意識、あるいは現状がどうなっているかについて調査をしました。経済地帯別とは、たとえば大都市福岡市、地方都市の都城市、農村漁村という意味では大山町はか球磨村とか、あるいは長崎の宇久町、それから過疎地ということで鹿児島の坊津、それから沖縄の離島の伊是名村、そういったところの高齢者の現状と意識を調査はたしました。
調査する前は、こういう地帯別に見ると、大都市の高齢者というのは定年退職されて悠々自適で非常に幸せに豊かに生活しているという予見がありました。ところがどっこい、そうではなくて農村漁村の高齢者ほど元気で、一番弱っているのは大都市の高齢者だという結果が出ました。それはなぜかと言うと、やはり就業の機会、ちゃんとした役割が高齢

 

 

 

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